日本のヘッジファンド

日本のヘッジファンド

証券大手のヘッジファンド

証券大手のヘッジファンド 日本のヘッジファンドで思い浮かぶのは証券大手のヘッジファンドです。日系証券会社のトップである「野村證券」を始めとして、「大和証券」や「みずほ証券」・「三菱UFJモルガンスタンレー証券」などが既にヘッジファンドを取り扱っています。
各社は富裕層をターゲットとしたプライベートバンク部門を持っていますが、その中にヘッジファンドを取り扱う部門を配置しています。
しかし、もともと、ヘッジファンドの金融商品としての特性から考えても、大きな組織が運用することは余り馴染まないと言えます。会議に会議を重ねて運用方針を決定する大手証券会社の手法は、1人のファンドマネージャーの裁量に任せるヘッジファンドとは異なっています。つまり、独創的な相場観や運用手法を持つファンドマネージャーに自由に運用させるのがヘッジファンドだからです。そして、そのことによって、「ジョージ・ソロス」や「ジョン・ポールソン」の様な驚異的なパフォーマンスが達成された訳です。
従って、ヘッジファンドは、日本の大手証券会社の様な大組織には馴染まない運用スタイルなのです。例えば、「ジョージ・ソロス」が野村證券のファンドマネージャーに成ったとしも、恐らく1年も経たないうちに喧嘩別れすることは目に見えています。
つまり、現在、日本の大手証券会社が手掛けているヘッジファンドは、より自由な運用スタイルの投資信託と考えた方が良いのです。従って、驚異的なパフォーマンスを期待する方が無理なのです。


独立系のヘッジファンド

独立系のヘッジファンド 上記の様にヘッジファンドを投資信託の単なる派生商品として取り扱っている大手証券系の大手アセット・マネジメント会社も多く、運用パフォーマンス的にも特筆すべきことはありません。
一方、独立系の小規模なヘッジファンドの中には、一部、本格的なヘッジファンドが育ちつつあります。只、現状は海外ヘッジファンドの子ファンド的なヘッジファンドやヘッジファンドと言えないファンドもあって玉石混交と言わざるを得ません。
従って、ヘッジファンドを選ぶ場合は身近な日系ヘッジファンドよりも、海外のヘッジファンドを考えた方が良いことは間違いありません。
2010年8月現在の日本に籍を置くヘッジファンドの運用資産ランキングは次の通りとなっています。

ヘッジファンド名運用金額
ベイビュー・アセットマネジメント2,000億円
エピック・パートナーズ547億円
GCIアセットマネジメント315億円
フェノウェイブインベストメンツ250億円
ユナイテッド・マネジャーズ・ジャパン120億円
ムーンライトキャピタル100億円
スタッツ100億円
アリシオン42億円
ビスタマックス30億円
ミョウジョウ・アセットマネジメント25億円