ファンドマネージャーの報酬体系

ファンドマネージャーの報酬体系

ヘッジファンドの収入

ヘッジファンドの収入 ヘッジファンドファームの収入源はファンドからの成功報酬と信託報酬しかありません。成功報酬はファンドの運用パフォーマンスによって、累進的に報酬率が上昇するシステムが一般的です。例えば、100億円を預けた場合、年率10%のパフォーマンスの場合は運用益の10%が成功報酬としますと、ヘッジファンドファームが受け取る報酬は1億円です。
そして、年率20%の場合は運用益の20%となり、ヘッジファンドファームが受け取る成功報酬は4億円になります。更に、年率50%の場合の成功報酬は20億円になる場合もあるのです。
一方、信託報酬はファンドの運用手数料に相当し年率で0.5%程度が一般的です。従って、100億円のファンドの年間の信託報酬は5,000万円程度となります。
この様なヘッジファンドファームの収入の中から、ファンドマネージャーとバック要員の報酬が支払われます。


ヘッジファンドのファンドマネージャーの報酬システム

ヘッジファンドのファンドマネージャーの報酬システム ヘッジファンドのファンドマネージャーにも様々なポジションがあります。通常、1つの大ファンドを運用するには少なくとも20人くらいの人員が必要で、この内の半分以上はバックビジネス要因であり7~8人はファンドマネージャーです。
只、その7~8人のうちの数人はアシスタントマネージャーですから、20人のチームに正規のファンドマネージャーは5人程度が標準的なチーム構成と言えます。
従って、チームの責任者も含めて5人のファンドマネージャーは、ファンドの運用成績にスライドした成功報酬になります。そして、アシスタントマネージャーとバックビジネスの15人は固定の年棒制となります。仮に、この大ファンドの運用チームが年率30%の高いパフォーマンスを上げた場合は、チームの責任者は10億円単位の成功報酬で他の4人も億円単位の成功報酬を受け取ることができます。また、アシスタントマネージャーとバックビジネスの責任者は2,000万円程度の報酬を受け取ることになるでしょう。
一方、この大ファンドの運用がマイナス運用になった場合は、チームの責任者と数人のファンドマネージャーは解雇されることもあるのです。
従って、ヘッジファンドのファンドマネージャー稼業はメジャーリーグの選手と同じで成績次第で高額の収入を手にできる反面、1年で解雇されることもある実力と結果本位の仕事なのです。