ヘッジファンドアルゴリズム取引

ヘッジファンドアルゴリズム取引

アローヘッドとは

アローヘッドとは 「アローヘッド」とは2010年1月4日に稼動開始した東京証券取引所の新しい売買システムの呼称で、株式と転換社債の全ての現物取引が対象になっています。
「アローヘッド」の特長は高速性と信頼性と拡張性にあります。まず、高速性に於いては、平均1ミリ秒の注文応答時間と2.25ミリ秒の情報配信時間を実現しています。つまり、人間の感覚では発注ボタンのクリックと同時に、約定した場合は約定の出来が瞬時に応答されるということになります。
そして、注文・約定・板情報などの取引情報は、三重化されたサーバー上で処理され信頼性が確保されています。更に、通常の取引に於いて、常に2倍の取引容量を確保する拡張性も備っています。つまり、理論的には急な出来事によって取引量が急増した場合に於いても、取引システムがダウンすることが無い様に設計されています。


アルゴリズム取引

アルゴリズム取引 1980年代~1990年代の外国人取引に於いては、株式の「ディスク」注文が盛んに使われました。株式の「ディスク」注文とは、一定の値幅の中で証券会社に売買執行を任せる取引方法でした。例えば、ソニーが前日2,100円で終わっている場合、2,050円までで10万株のディスクの売りと言う注文を出します。この時、証券会社のトレーダーは指値注文の2,050円で10万株の売りを出すのではなく、板情報を見ながら細かく注文を執行していきます。その結果、2,060円~2,090円で10万株を売却できたとしますと、2,050円指値で10万株の売りを出すよりも高く売ることができます。
この様な注文方法を「ディスク」注文と呼んでいますが、特に、欧米の投資家は時差がありますから相場をずっと見ていることはできません。
この様な株式の「ディスク」注文と「アルゴリズム取引」の本質は同じで、「アルゴリズム取引」は自動的に設定されたプログラムによって最適の値段と株数を発注することができます。
大手のヘッジファンドは1つの銘柄を大量に売買することが多いので、自らの注文で株価に影響を与えることが多くなります。そのため、「アルゴリズム取引」によって株価が乱高下しない様に売買注文を分散している訳です。また、株価が極端に割安になった場合は、「アルゴリズム取引」によって自動的に買い注文を出すシステムは非常に有効性を発揮しています。